グリストラップが無い飲食店は危険?設置基準について解説

グリストラップとは

グリストラップとは、業務用の厨房に設置が義務付けられている『油脂分離阻集器』のことです。グリストラップがあることによって、油脂や残飯、野菜くずなどが直接下水等へに流出することを防ぎ、自然環境への悪影響を少なくすることができます。

本記事ではこのグリストラップについて、店舗の設置義務や基準など詳しく説明していきます。飲食店に関わる方や、グリストラップを設置しようかと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

飲食店は絶対にグリストラップを設置しないとダメ?

グリストラップは飲食店だと必ず設置しないといけないのでしょうか?実際のところ、そういうわけではありません。グリストラップの設置には基準があり、それに該当する場合は設置義務が発生しますが、それ以外では設置しなくても問題はありません。

もちろん環境に配慮するならば設置するのが望ましいですが、罰金などがあるわけではありません。

グリストラップの設置基準について

以下はグリストラップの設置基準です。

建築基準法

建設省告示第1597号では『汚水が油脂、ガソリン、土砂その他排水のための配管設備の機能を著しく妨げ、又は排水のための配管設備を損傷するおそれがある物を含む場合においては、有効な位置に阻集器を設ける』と定められています。

具体的な数値による記載はありませんが、油を使用する店舗での設置が促されている法令なので、配管設備を破損させるリスクがゼロでない限り、建築基準法が適応されます。

下水道法

下水道法では、飲食店から出る排水の水質基準が具体的に記載してありません。具体的には、水素イオン濃度、BOD(生物化学的酸素要求量)、ノルマルヘキサン抽出物質(動植物油脂含有量)といった項目で基準を設けています。

水素イオン濃度が5~9pH、BOD(生物化学的酸素要求量)1リットルあたり600mg未満、ノルマルヘキサン抽出物質(動植物油脂含有量)1リットルあたり30mg未満という基準が設置されています。この基準を超えそうであれば、グリストラップの設置が必要です。

水質汚濁防止法

水質汚濁防止法では、1日あたりの排水量が50トン以上の事業所で、420平方メートル以上の飲食店において、ノルマルヘキサン抽出物質(動植物油脂類)の数値が30ミリグラム/リットル以下という基準が定められています。そのため、床面積420㎡以上の飲食店はグリストラップの設置が必要になります。

地域の条例

グリストラップの設置基準は自治体ごとに定められていることがあります。すべての食品加工施設に設置を義務付けている自治体もあれば、そうではない自治体もあるため、自分の地域の自治体がどういったルールを定めているのか確認する必要があります。

グリストラップ設置のメリット&デメリット

メリット

害虫やネズミなどの被害を予防することができる

グリストラップの設置し、定期的に清掃をしていれば設置していない状態よりも、害虫やネズミなどの被害を予防することができます。

清潔な飲食店のイメージを保つことができる

グリストラップを設置している方が、環境や臭い、害虫問題などに気を配っていることをアピールすることができます。特に企業のチェーン店等の場合は、こういった配慮が出来ているかどうかで印象も変わります。

デメリット

定期的な清掃のためにコストがかかる

グリストラップは定期的にプロの清掃を行う必要があります。数か月に1回程度ですが、設置していない場合よりも多少のコストはかかってしまうことがデメリットといえます。

清掃をしていないと逆に悪臭や害虫の被害がでる

グリストラップの清掃を怠っていると、中の汚泥や廃油から悪臭が漂い始め、害虫が寄ってくるといった問題が起こります。環境に配慮して設置したはずなのに、メンテナンスをしていないと飲食店の印象を逆に落としてしまう可能性があります。

グリストラップのことならグリトラマンへ

いかがでしたか。グリストラップには設置基準があるので、飲食店に関わる方はこれらについて知っておく必要があります。自治体ごとの基準も異なるため、飲食店を開業する際はかならずHPなどをチェックするようにしましょう。

また、グリストラップを設置してからの清掃やメンテナンスにお困りの方はぜひ『グリトラマン』にご相談ください!

グリトラマンはグリストラップ清掃のプロなので、定期清掃はもちろんのこと、セルフ清掃の悩みも親身になって聞いてくれます。本記事が皆様の参考になれば幸いです。