飲食店のエアコン清掃頻度の目安と注意点

飲食店のエアコンの清掃頻度について

飲食店で使われている業務用エアコンは、どのくらいの頻度で清掃するのが理想なのでしょうか。エアコンは飲食店の衛生環境に関わるものだからこそ、適切な清掃頻度を理解しておくことが必要です。以下に、エアコンの部位別の清掃目安をまとめてみました。

フロントパネル・フィルターの掃除

フロントパネルやフィルターは1か月に1度の清掃が理想的です。ただし、玄関や窓など外気を吸い込みやすい場所にあるエアコンは2~3週間に1回程度の頻度で清掃するようにしましょう。エアコンの清掃はセルフだと難しいと感じるかもしれませんが、フロントパネルやフィルターなら案外簡単に清掃できます。留め具を外してフロントパネルの汚れをふき取ったり、掃除機を使ってフィルターほこりを吸い取るようにしましょう。

クリーニング

エアコンの内部までしっかりと清掃するクリーニングに関しては、2~3年に1回の頻度で行うのが理想的です。業務用エアコンのクリーニングでは分解して内部の隅々まで清掃するため、プロへの依頼が必要です。

環境によって適切な清掃頻度は変わる

一口に飲食店といっても、どういった飲食店なのかによってエアコンの適切な清掃頻度は変わります。例えば焼き肉店などの煙や油が発生しやすい環境では、より高頻度での清掃が必要です。また、厨房近くのエアコンや、出入口付近のエアコンなども、他の場所に設置してあるエアコンよりも定期的なメンテナンスをするようにしましょう。

清掃すべきタイミング

ここからはエアコンの清掃すべきタイミングについて見ていきましょう。

エアコンに埃が溜まっている

エアコンの吹き出しや風向きルーバーの部分にほこりがたまっていたり、黒ずみ(カビ)があると、エアコン内部にまでカビが発生している可能性があります。こういった汚れが確認出来た場合は、早めにクリーニングするようにしましょう。

冷暖房の効きが悪い

前と比べて冷暖房の効きが悪いと感じる場合も、清掃した方が良いタイミングです。エアコンの内部にほこりが溜まっていたり、エアコンの空気を温かくしたり冷たくする内部の『熱交換器』が故障している可能性があります。明らかにエアコンを設置したり、クリーニングした直後よりも冷暖房のパフォーマンスが落ちていると感じたら、清掃を依頼してみましょう。

嫌な臭いがする

エアコンをつけると嫌な臭いがすると感じたことはありませんか?実はこの場合も、クリーニングが必要なサインとされています。エアコンをつけた時の嫌な臭いの原因として、カビ、埃、タバコなどによる汚れが蓄積している可能性があるからです。

異音がする

エアコンをつけている時にブーンという音がすることがあります。これはフィルターが詰まっていることで起きるので、フィルター清掃をしてみてください。

エアコンが汚れている時の注意点

エアコンが汚れていると、以下のような危険性があります。

電気代がかさむ

フィルターがつまっていたり、汚れがたまっていると、電気の消費量が増加するため電気代が高くなってしまいます。環境省のデータでは、暖房の温度は1℃下げると13%、暖房の温度は1℃上げると10%も電力の消費が抑えられるといわれています。1度の違いでも消費電力にここまでの差がつくため、電気料金が高騰している現代では飲食店経営のコストに大きく関わってきますよね。

健康被害が起きる可能性がある

カビなどに対するアレルギーを持っている人は少なくありません。こういった方が汚れたエアコンのある環境にいると、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状がでたり、気管支喘息などを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

故障しやすい

エアコンを清掃せずに放置していると、エアコンの基盤部分にほこりが溜まり電源が入らなくなることがあります。また、ホコリが溜まったままエアコンを使い続けることで、モーターに通常よりも高い負荷がかかり、室外機が壊れる可能性もあります。

まとめ

いかがでしたか。飲食店の業務用エアコンは、衛生的な意味でも定期的な清掃が必要です。フィルター掃除などの簡単な作業は1か月に1度程度、クリーニングなどの本格的な作業は2~3年に1回の頻度で行うようにしましょう。また、飲食店のタイプによっては高頻度でエアコンのメンテナンスが必要な場合もあるので、適切なタイミングで清掃するようにしましょう。本記事が皆様の参考になれば幸いです。